ちょっと知りたい、印刷のこと

スクリーン印刷とは

 スクリーン印刷は、その版に昔シルク(絹)を使っていたため、シルクスクリーン印刷とも呼ばれている方法で、孔版印刷の代表格ともいえる印刷方法です。孔版印刷は、印刷する元になる「版」に穴を開けて、その穴からインクを擦りつけるという方法をとります。ご年配の方はガリ版印刷を思い浮かべてみるとイメージしやすいのではないでしょうか。スクリーン印刷も基本的にはガリ版印刷の親戚のようなものです。スクリーン印刷は、ガリ版のように版を手作業で彫っていくものではありませんが、仕組みは同じです。
 スクリーン印刷は、その名の通りスクリーンにインクをのせて印刷します。その版に昔シルク(絹)を使っていたため、シルクスクリーン印刷とも呼ばれていました。現在は、スクリーン印刷にシルクは使われず、ナイロン、テトロンなどのスクリーンを使って印刷されています。一昔前に爆発的に普及した、家庭用の印刷機「プリントごっこ」は、このスクリーン印刷を使っています。プラスチックやTシャツなど、柄の部分が盛り上がっているような印刷を目にすることがあると思います。それがスクリーン印刷です。
 スクリーン印刷の特徴は、どんなものにも印刷できるということです。紙はもちろん、布や金属、また平面ではなく曲面にも印刷できるため、例えば車にも印刷できるのです。小さめのスクリーン印刷セットを購入すれば、オリジナルのTシャツなどを手作りすることもできます。ただし、版そのものに耐久性があまりなく、大量に印刷する場合は向いていません。

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