ちょっと知りたい、印刷のこと

オフセット印刷とは

 オフセット印刷は、通常平版オフセット印刷のことを指します。印刷の方法は大きく分けると5つあり、へこんだ部分にインクをのせて印刷する凹判、出っ張り部分にインクを付けて印刷する凸判、プリントごっこなどと同じ原理の孔版、デジタルプリンターのように版を作らない無版式印刷、そして平版という方法があります。平版というのは、文字通り凹凸のない版を用いて印刷する方法で、撥水性を利用してインクが乗らない部分と乗らない部分を作って印刷します。この平版印刷の代表格が、オフセット印刷です。
 具体的には、中間転写体というものに一度インキを転写して、紙などに印刷するという方法です。オフセットは、英語で offset、意味は「相殺する」、「埋め合わせる」などの意味があります。印刷する元になる、「版」から直接印刷するのではなく、媒介となる中間転写体を介して印刷するため、オフセット印刷という名前が付けられたといわれています。新聞の印刷などで良く目にする、輪転機という機械での印刷方式は、このオフセット印刷が主流です。
 オフセット印刷の利点は、なんといっても美しく印刷できるという事です。写真もそうですが、特にオフセット印刷の得意とする分野はグラデーションの表現です。イラストなどの表現力はオフセット印刷が最も美しく印刷できる方法です。反面、弱点もあります。オフセット印刷は、大量に印刷すればするほど、コストが安く済むというメリットがあるのですが、これがそのまま弱点となり、小部数の印刷に利用する場合はどうしても割高になってしまいます。

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